シーバスフィッシングの激戦区、「隅田川(すみだがわ)」。
秋のハイシーズンが終わると釣り人が減りますが、実は冬(12月〜2月)でもシーバスは釣れます。
この時期のキーワードは、極小ベイトを捕食する「アミパターン」と、産卵に関わらない個体や戻り個体を狙う「リアクションの釣り」です。
寒修行になりがちな冬の隅田川で、貴重な1匹を手にするための攻略法と、この時期ならではのルアー選びについて解説します。
この記事のポイント
- 夜の主力:難攻不落の「アミパターン」をクリア系ルアーで攻略
- 希望の光:2月頃からは「早バチ(バチ抜け)」がスタート
- 昼(デイ):深場や橋脚の影を「鉄板バイブ」で直撃
- 場所:水温が安定する「河口エリア」や「橋脚明暗」が鉄板
冬の夜は「アミパターン」を制する者が勝つ
冬の隅田川でメインベイトとなるのは、イワシなどの小魚ではなく、体長数ミリ〜数センチの「アミ(動物プランクトン)」です。
アミパターンの攻略法
アミを食べているシーバスは、ルアーを激しく追いません。目の前に流れてくるものを吸い込むように捕食します。
- ルアー:クリア系(透明)やラメ入りのカラーが最強です。シルエットをぼかしてアミの集合体に見せます。
- アクション:「動かさない」ことが重要です。流れに乗せて漂わせる(ドリフト)だけで十分です。
- おすすめルアー:
表層をゆっくり引けるシンキングペンシルが必須です。
例:ダイワ「ガルバスリム」、アピア「パンチライン」、DUO「マニック」など。
2月からは「バチ抜け」も意識しよう
例年、1月後半〜2月頃から、大潮・中潮の夜に「バチ抜け(ゴカイの産卵)」が始まります。
春の本番に比べると規模は小さいですが、魚の活性は一気に上がります。
細身のシンキングペンシル(にょろにょろ、マニック等)をアップクロス(上流)に投げて、流れに馴染ませながらゆっくり巻くのがコツです。
冬のデイゲームは「リアクション」で食わせる
日中(デイゲーム)に釣る場合は、夜とは真逆の攻め方が必要です。
冬のシーバスは水温が安定する「ボトム(川底)」や「深場」に落ちています。
- 釣り方:
鉄板バイブレーションやスピンテールジグを使い、底まで沈めてからリフト&フォールさせたり、橋脚のキワ(シェード)を通してリアクションバイト(反射食い)を誘います。 - テクトロ:
護岸沿いを歩きながらルアーを引っ張る「テクトロ」も、冬の貴重な1匹をひねり出すのに有効なテクニックです。
おすすめポイントと注意点
有望エリア:河口周辺(勝どき・築地)
冬場は水温が安定しやすい海に近いエリア(河口部)の実績が高いです。
特に「勝どき橋」から「浜離宮」周辺は、水深もあり、ストラクチャー(障害物)も豊富なため、冬の魚が溜まりやすい一級ポイントです。
防寒対策は万全に!
川沿いは風を遮るものがなく、体感温度は氷点下になります。
指先の感覚がなくなると釣りに集中できないため、フィッシンググローブやカイロは必須装備です。
まとめ:冬こそ「価値ある1匹」を
冬の隅田川は簡単ではありませんが、釣れればランカーサイズ(80cm以上)の可能性も秘めています。
- 夜は「クリア系のシンペン」でアミの群れを演出する。
- 2月に入ったら「バチ抜け」の気配(大潮・満潮下げ)を見逃さない。
- 昼は「鉄板バイブ」で底を叩く。
寒さに負けず、冬ならではの繊細な駆け引きを楽しんでみてください。

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