夏の風物詩であり、食べて美味しいターゲットとして大人気の「マダコ」。
東京湾でのタコ釣りは、船釣り(オフショア)が盛んですが、手軽な堤防からの「おかっぱり」も根強い人気があります。
しかし、近年は「漁業権」の侵害によるトラブルや、釣り場の「投げ釣り禁止」ルールにより、竿を出せる場所が激減しています。
「知らずに釣って密漁扱いされた…」なんてことにならないよう、2025年時点でのルールと、数少ない有望ポイントについて解説します。
この記事のポイント
- 最重要:神奈川・千葉の多くのエリアで「タコ釣り」は禁止(漁業権対象)
- 東京エリア:漁業権はないが「投げ釣り禁止」の公園が多い
- おすすめ:木更津(千葉)や東扇島(川崎)が数少ない希望
- 解決策:確実かつ安全に釣るなら「船釣り」が一番
【要注意】タコ釣りの「禁止エリア」と漁業権
海には「共同漁業権」というものがあり、タコがその対象になっている場所で勝手に釣ると「密漁(漁業権侵害)」になります。
特に以下のエリアは厳しく監視されているため、絶対に竿を出さないようにしましょう。
- 神奈川県全域のほぼ全て:
三浦半島、江ノ島、湘南エリア、城ヶ島など、磯場や堤防のほとんどで禁止されています。 - 千葉県の多くの漁港:
外房・内房問わず、漁業権が設定されている場所が大半です。
おかっぱりタコ釣り!数少ない「釣れるポイント」3選
では、どこなら釣っていいのか?
「漁業権が設定されていない(または遊漁が認められている)」かつ「釣りが禁止されていない」貴重なポイントを紹介します。
1. 木更津港・内港公園(千葉県)
千葉県内では珍しく、タコの漁業権が設定されていないエリアとして知られています。
特徴:
足場が良く、柵があるためファミリーにも人気。タコエギを投げて広範囲を探ることができますが、根掛かりには注意が必要です。
2. 東扇島西公園(神奈川県川崎市)
川崎エリアのメジャーポイントです。
特徴:
ここは釣り公園として開放されており、タコ釣りの実績も高いです。
ただし、混雑時はオマツリ(糸絡み)の原因になるため、遠投は控えて足元を探るのがマナーです。
3. 若洲海浜公園(東京都江東区)
都内の人気釣り場です。東京湾奥部(埋立地エリア)には基本的にタコの漁業権はありません。
特徴:
ただし、ここは「投げ釣り(振りかぶって投げる行為)が禁止」されています。
そのため、タコエギを足元の岸壁沿いに落として歩く「テクトロ」や「ヘチ釣り」限定となります。それでも夏場は数釣りが楽しめます。
時期と釣り方(仕掛け)
ベストシーズン
- 6月〜8月(夏):
数釣りのシーズン。「新子(しんこ)」と呼ばれる300g〜500gの小型が湧きます。初心者におすすめ。 - 11月〜12月(冬):
型狙いのシーズン。数は減りますが、1kg〜2kgクラスの「大ダコ」が狙えます。
仕掛けとタックル
- ルアー:「タコエギ」や「タコジグ」が主流。黄色や白などの派手な色が人気です。
- 竿・リール:タコは海底に張り付くため、引き剥がすパワーが必要です。硬めの竿(ジギングロッド等)と、太いPEライン(3号〜5号)を巻いたベイトリールが推奨されます。
確実に釣るなら「船釣り(船宿)」へ
おかっぱりは場所取りが激しく、ルールも複雑です。
「細かいことを気にせず思いっきり釣りたい!」という方は、タコ船に乗るのが正解です。
- メリット:漁業権の心配なし、ポイント直撃で釣果確実、根掛かりしても回収しやすい。
- おすすめ船宿エリア:
東京湾(浦安・羽田・金沢八景・長浦など)から多くのタコ船が出船しています。レンタルタックルも充実しているため、手ぶらでも挑戦できます。
まとめ:ルールを守って安全なタコ釣りを
2025年のタコ釣りは、まず「場所の確認」から始まります。
- 神奈川・千葉の漁港や磯は「漁業権」を必ずチェック。
- 都内の公園は「投げ釣り禁止」ルールを守る(足元狙い)。
- 迷ったら「木更津内港」か「東扇島」へ。
- ストレスフリーな「船釣り」も検討する。
貴重な東京湾のタコ資源を守りつつ、マナー良く楽しみましょう。

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