東京都と神奈川県を流れる一級河川「多摩川」。
実は多摩川は、都心から一番近い「天然うなぎの宝庫」であることをご存知でしょうか?
夏になると、夕涼みがてらペットボトルと鈴を持って、高級食材であるウナギを狙う釣り人が川沿いに並びます。
しかし、多摩川はエリアによって「遊漁券(釣りチケット)」が必要な場所と、無料で釣れる場所が分かれています。
この記事では、うなぎ釣りの有望ポイント(ガス橋・六郷橋)、必須となる「泥抜き」の方法、そして気になる漁業権のルールについて徹底解説します。
この記事のポイント
- シーズン:5月〜10月(夏の夜釣りが最高!)
- ポイント:「六郷橋」〜「ガス橋」のテトラ帯が熱い
- 重要ルール:ガス橋より上流は「遊漁券」が必要になる
- 食べる:泥抜きは必須!1週間真水で飼おう
多摩川うなぎのポイントと「漁業権」の境界線
うなぎ釣りで最も重要なのが場所選びです。そして、それ以上に重要なのが「ここでお金を払わずに釣っていいのか?」というルールです。
1. 【無料エリア】ガス橋より下流(六郷橋など)
一般的に、「ガス橋」より下流(河口方面)は、うなぎ釣りに関して遊漁券が不要(無料)とされているエリアが多いです(※シジミ等は漁業権対象です)。
- 六郷橋周辺:
川崎側・東京側ともにテトラポッドが入っており、うなぎの隠れ家が豊富です。都内でも屈指のメジャーポイントです。 - 大師橋周辺:
河口に近く、シーバス釣りも盛んですが、岸際の杭周りなどでうなぎが狙えます。
2. 【有料エリア】ガス橋〜上流
「ガス橋」から上流(調布取水堰や拝島橋方面)に行くと、内共12号区・3号区といった漁業権が設定されており、うなぎを釣るには「遊漁券」の購入が必要になります。
- 日券:1,000円前後
- 現場売り:監視員に現地で支払う場合は数百円加算されることがあります。
※「知らなかった」では済まされないため、ガス橋より上流で釣る場合は必ず釣具店などでチケットを購入しましょう。
釣り方は「ぶっこみ」か「穴釣り」
うなぎ釣りは難しいテクニック不要です。仕掛けを投入して待つだけです。
ぶっこみ釣り(基本スタイル)
オモリ(10号〜20号)と針だけのシンプルな仕掛けを川の中ほどへ投げ込みます。
竿先に「鈴」をつけて、チリン!と鳴るのをビールを飲みながら待つのが多摩川スタイルです。
穴釣り(テトラポッド)
六郷橋やガス橋の下にあるテトラポッドの隙間に、短い竿で仕掛けを直接落とす方法です。
日中でも釣れる可能性があり、まさに「穴場」を探す宝探しのような楽しさがあります。
最強のエサは「ドバミミズ」
スーパーのアユの切り身やレバーでも釣れますが、最強なのは現地や公園の土の中にいる太いミミズ(ドバミミズ)です。
うなぎの大好物であり、匂いでの集魚効果が抜群です。
多摩川のうなぎは臭い?「泥抜き」について
「多摩川のうなぎって食べられるの?」と心配される方も多いですが、結論は「泥抜きさえすれば絶品」です。
泥抜きの手順
釣ってすぐ捌くと、川底の泥の臭いが身に移っていて食べにくい場合があります。
- 生かして持ち帰る:ブクブク(エアポンプ)を使って生きたまま持ち帰ります。
- 真水で飼う(3日〜1週間):水道水(カルキを抜いたもの)を入れたバケツで飼育します。
- 水を換える:うなぎが泥や排泄物を吐き出すので、毎日水を換えます。
これで臭みが抜け、身が締まった美味しいうなぎになります。
まとめ:ルールを守って夏の夜釣りへ
多摩川のうなぎ釣りは、都心で味わえる最高のアウトドアです。
- 初心者は「ガス橋〜六郷橋」の下流エリア(無料区間)がおすすめ。
- 上流へ行くなら必ず「遊漁券」を買うこと。
- 釣れたら1週間「泥抜き」をしてから蒲焼きに!
蚊取り線香と鈴の音を聞きながら、巨大な天然うなぎとのファイトを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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